操作マニュアル
renext ははじめての方でもコードを書かずに業務を自動化できるツールです。接続情報の登録からワークフローの設計、 各ノードの設定、実践チュートリアル、実行・運用、つまずいたときの対処までを、 画面イメージを交えて順を追って解説します。
renext とは
renext は、ノードをつないで業務の流れを設計する、ノーコードのワークフロー自動化ツールです。 スケジュールで定期的に起動し、ネクストエンジンや Google スプレッドシート、Slack、Gmail などのサービスと連携して、受注処理や在庫更新、通知といった定型業務を自動化できます。
ドラッグ&ドロップでノードをつなぐだけ。コードは不要です。
認証情報は暗号化して保管。実行時のみ復号されます。
スケジュール起動に加え、いつでも手動でテスト実行できます。
クイックスタート
セットアップから稼働まで、基本は 3 ステップです。
接続情報を登録
連携したいサービスの認証情報を登録します。暗号化して保管され、一度設定すれば全ワークフローから再利用できます。
- サイドバーの「接続情報」を開き、サービスを選びます。
- ネクストエンジン・Google・Slack・Gmail は OAuth。画面の案内に沿って許可するだけです。
- 楽天市場 RMS・kintone は API キー方式。キーを貼り付けて保存します。
キャンバスでフローを設計
エディタのキャンバスにノードを並べてつなぎ、業務の流れを組み立てます。すべて UI から設定でき、コードは不要です。
- 左下の「+」からノードを追加し、ドラッグで配置します。
- ノードの端から次のノードへドラッグして線でつなぎます。
- ノードをクリックすると右側に設定パネルが開きます。
テスト → 有効化
「今すぐ実行」で動作を確認し、問題なければワークフローを有効化します。以降はスケジュールに沿って自動で動きます。
- 各ノードの入力・出力・エラーは実行ログでリアルタイムに確認できます。
- 想定どおりなら右上のスイッチで有効化します。
- 稼働状況や過去の実行は「実行履歴」から追えます。各実行を開くと、ノードごとの入力・出力・エラーを確認できます。
基本概念
操作の前に、4 つの言葉を押さえておくとスムーズです。
ノードをつないだ一連の処理。1 つのスケジュールノードを起点に、上から下・左から右へと実行されます。
処理の最小単位。トリガー(起点)・アクション(外部連携)・ロジック(分岐や加工)の 3 種類があります。
ノードとノードをつなぐ線。前のノードの出力が、線でつながった次のノードへ流れます。
「変数を挿入」ボタンから前のノードの出力フィールドを選ぶと、その値を後続ノードの設定に差し込めます。
接続情報を登録する
サイドバーの「接続情報」から登録します。認証方式はサービスごとに 2 種類です。
OAuth 連携
ボタンを押してサービスにログインし、アクセスを許可するだけ。API キーの手入力は不要です。
- ネクストエンジン
- Google スプレッドシート
- Slack
- Gmail
API キー方式
サービス側で発行した認証情報を入力して保存します。各画面に取得手順へのリンクがあります。
- 楽天市場 RMS
- キントーン
登録した認証情報は AES-256-GCM で暗号化して保管され、ワークフロー実行時にのみ復号されます。組織単位で分離されるため、チームでも安全に共有できます。
エディタの使い方
ワークフローを開くとキャンバスが表示されます。基本操作は次のとおりです。
- 1ノードを追加する
キャンバス左下の「+」ボタン、またはノードの端から線を引き出すとノードライブラリが開きます。検索して目的のノードを選びます。
- 2ノードをつなぐ
ノードの端の接続点から、次のノードへドラッグして線(エッジ)を引きます。これで実行順序が決まります。
- 3ノードを設定する
ノードをクリックすると右側に設定パネルが開きます。接続情報・操作・条件などを選び、内容は自動で保存されます。
- 4分岐・ループを組む
分岐ノードは出力を真/偽に分け、ループノードは配列を 1 件ずつ展開します。複雑なロジックもノードの組み合わせで表現できます。
- 5キャンバスを操作する
ドラッグで移動、ホイール/ピンチで拡大縮小。スマートフォンでも操作できます。
変数で前のノードを参照
前のノードの出力を、後続ノードの設定に差し込めます。
入力欄の脇にある「変数を挿入」ボタンを押すと、前のノードと出力フィールドの一覧(変数ピッカー)が開きます。使いたい値を選ぶだけで、その位置に差し込まれます。括弧を手入力する必要はなく、ノード ID を覚えておく必要もありません。
- 1変数ピッカーを開く
値を入れたい入力欄の「変数を挿入」ボタンをクリックします。
- 2フィールドを選ぶ
前段ノードごとに出力フィールドが一覧表示されます。検索して目的の値を選びます。
- 3自動で差し込まれる
選んだ値が入力欄に挿入され、実行時に実際の値へ置き換わります。挿入後はチップとして表示されます。
内部的には {{ノードID.フィールド名}} という形式で保存されます(手入力での編集も可能です)。
ノードリファレンス
ノードを追加してつなぐだけ。設定はすべて UI から行えます。
トリガー
ワークフローの起点。すべてのフローはスケジュールノードから始まります。
ワークフローの起点。すべてのフローはこのノードから始まります。実行間隔は最短 15 分です。
- 一定間隔ごと(15 分・30 分・1 時間 … 1 日)
- 毎日この時刻(時・分を指定)
- 曜日と時刻を指定(毎週月曜 9:00 など)
- タイムゾーン指定に対応(既定は Asia/Tokyo)
アクション
外部サービスと連携してデータを取得・登録・更新・送信します。
ネクストエンジンの受注・商品・在庫を操作します。リソースと操作を選ぶだけで API を呼び出せます。
- 受注伝票 — 検索 / 更新 / 出荷確定 / 配送情報出力済み
- 受注明細 — 検索 / 追加 / 更新
- 商品マスタ — 検索
- 在庫マスタ — 検索 / 入出庫
Google スプレッドシートの行を読み書きします。ヘッダー行をキーにしたオブジェクトとして扱えます。
- 行を検索 — 条件にマッチした行を取得
- シートを更新 — 既存の行を書き換え
- 行を追加 — 末尾に新しい行を追記
- シートをクリア — 内容を削除(ヘッダーは保持可)
指定したチャンネルや相手へ Slack メッセージを送信します。
- チャンネル / ユーザーを選んで送信
- 変数を差し込んだ動的なメッセージ
- 実行結果や通知の連絡に最適
Gmail からメールを送信します。宛先・件名・本文に変数を差し込めます。
- 宛先(To / Cc / Bcc)を指定
- 件名・本文に前のノードの値を差し込み
- 処理結果のレポート送付などに
楽天市場 RMS の受注を取得します。
- 受注一覧の取得
- 取得した受注を後続ノードで加工・連携
kintone アプリのレコードを検索・取得・登録・更新します。
- レコード検索 — 条件で複数件を取得
- レコード取得 — 1 件を取得
- レコード登録 — 新規追加
- レコード更新 — 既存レコードを変更
ロジック
取得したデータを分岐・繰り返し・加工して、流れを制御します。
条件で経路を 2 つに分けます。If / Else のように、真と偽で流す先を変えられます。
- 出力 0 — 条件が真のアイテム
- 出力 1 — 条件が偽のアイテム
配列を 1 アイテムずつに展開し、後続のノードを各アイテムに対して繰り返します。
- 出力 0 — 展開された各アイテム
- {{ノードID.フィールド名}} で各アイテムの値を参照
式を評価して値を計算・整形します。文字列結合・四則演算・日付処理などを関数で行えます。
- 金額計算(price * 1.1 など)
- 文字列の結合・整形
- 関数リファレンスはエディタ内から参照可
名前付きのデータ入れ物を空で宣言します。ループ内で集計した結果を貯めるときなどに使います。
- 集計用の変数を用意
- Update Data と組み合わせて値を蓄積
Init Data で宣言したデータを更新します。ループの各回で値を足し込むといった使い方ができます。
- 宣言済みデータへの代入・追記
- ループと組み合わせて集計
実践チュートリアル
「ネクストエンジンの新規受注を Google スプレッドシートに追記し、Slack に通知する」ワークフローを、最初から最後まで作ってみます。
新規ワークフローには最初からスケジュールノードが置かれています。クリックして実行間隔を選びます。ここでは「15 分ごと」にします。毎朝 9 時など時刻指定も可能です。
スケジュールノードの端から線を引き、ネクストエンジンノードを追加します。設定パネルで接続情報を選び、リソースに「受注伝票」、操作に「検索」を指定。新規受注だけを対象にする条件を設定します。
受注は複数件まとめて返ってきます。ループノードにつなぐと、1 件ずつに分解して後続のノードを受注ごとに繰り返せます。1 行 = 1 受注で処理したいときの定番パターンです。
Google Sheets ノードを追加し、操作は「行を追加」。各列の値は「変数を挿入」から受注番号・金額・日付などを差し込みます。ループ内なので、各受注の値が 1 行ずつ追記されます。
最後に Slack ノードでチャンネルを選び、本文に件数や受注番号を差し込んで通知します。これで「取り込み → 記録 → 連絡」が一気通貫で自動化されます。
右上の「今すぐ実行」でその場で動かし、各ノードの入力・出力・エラーを確認します。意図どおりなら、スイッチを ON にして本番稼働させます。
[
{ "order_id": "NE-10293", "total": 8800 },
{ "order_id": "NE-10294", "total": 12100 }
]テスト・有効化・運用
設計したら、テスト実行で確認してから本番稼働させます。
- 1今すぐ実行(テスト)
エディタの「今すぐ実行」で、その場でワークフローを動かせます。スケジュールを待たずに動作確認できます。
- 2実行ログを確認
各ノードの入力・出力・エラーが 1 画面に表示されます。意図した値が流れているか、どこで失敗したかをすぐに把握できます。
- 3有効化する
問題なければ右上のスイッチで有効化します。以降はスケジュールに沿って自動で実行されます。
- 4実行履歴で監視
サイドバーの「実行履歴」から、過去の実行結果・成否・所要時間を確認できます。各実行を開くと、ノードごとの入力・出力・エラーも追えます。
[
{ "order_id": "NE-10293", "total": 8800 },
{ "order_id": "NE-10294", "total": 12100 }
]運用のポイント
安定運用のために知っておきたいことをまとめました。
スケジュールは最短 15 分間隔
すべてのワークフローはスケジュールノードから始まります。実行間隔は 15 分以上で指定してください。毎朝 9 時・毎週月曜などの定期実行に対応します。
接続情報は暗号化して保管
認証情報は暗号化して保存され、実行時のみ復号されます。組織単位で分離されるため、チームでも安全に共有できます。
実行ログでデバッグも監視も
各ノードの入力・出力・エラーを 1 画面で確認できます。テスト中のデバッグも、本番稼働後の監視もここで行えます。
エラー時の通知
ワークフローの設定でエラー発生時の通知を有効にすると、自動実行が失敗したときに気づけます。
トラブルシューティング
うまく動かないときは、まずここを確認してください。
後続ノードが動かない
原因
ノード同士が線(エッジ)でつながっていない、または起点がスケジュールノードになっていません。
対処
ノードの端の接続点から次のノードへ線を引き直します。最初のノードは必ずスケジュールノードにします。
変数が空・想定と違う値になる
原因
前のノードがその回で何も出力していない、または参照したフィールド名が異なります。
対処
実行ログで前のノードの「出力」を開き、実際に出ているフィールド名を確認してから変数を選び直します。
認証エラーになる(401 / 403)
原因
トークンの期限切れ、または連携時に許可した権限が不足しています。
対処
「接続情報」から該当サービスを再連携します。OAuth は接続し直すだけでトークンが更新されます。
レート制限に当たる(429)
原因
実行頻度が高く、外部サービス側の上限に達しています。
対処
スケジュールの実行間隔を延ばします。取得件数を絞るのも有効です。
スケジュールどおりに動かない
原因
間隔が 15 分未満になっている、ワークフローが無効化されている、タイムゾーンの認識違いが考えられます。
対処
間隔を 15 分以上にし、右上のスイッチが有効か、タイムゾーン(既定 Asia/Tokyo)が正しいかを確認します。
実行が途中で止まる・遅い
原因
1 回の処理対象が多すぎて時間がかかっています。
対処
ループで扱う件数を条件で絞るか、スケジュール間隔を延ばして 1 回あたりの負荷を下げます。
困ったときは
解決しないときは、次のページもご利用ください。